|
「お塔婆とは何のためのものですか」と尋ねられることがあります。あの塔婆は、皆さんにはただの細長い板にしか見えないと思います。実は私にもそのようにしか見えないのですが、仏さんにはどう見えているのかと言うと、えー、ここで謎々です。「背の高いもので五つに分かれている物」と言ったら何が連想されるでしょうか。ここですかさず、五重の塔を思いついてくだされば大変ありがたい。実は、お塔婆を一本立てると五重の塔を一基建立したのと同じ功徳があるんです。すごいでしょう。その大きな功徳をご先祖に差し向けてご供養をするため、法事のときに立てたりするわけです。
細くて高い建造物を「塔」と言い、英語ではタワーと呼びますが、それと「トーバ」という言葉はどこか似ていると思いませんか。似てない?、ま、似てないと言えば似てないのですが…。でもこれらの先祖は同じ言葉で、梵語というインドの古い言葉の「ストゥーパ(高く積み上げたもの)」に由来しています。これが漢字に音訳されると「卒塔婆(そとば)」になり、しばしば卒の字が抜けて「塔婆」となりました。高い建物の方は単に「塔」になりました。一方インドのストゥーパは、ギリシャ・ローマ経由で英語になると、トーワからタワー(tower)へと変化しました。だから「東京タワー」を「東京塔婆」と呼んでも、あながち間違いではないことになります。
塔婆の上の方には五大を表す梵字が書かれています。上から「きゃ、か、ら、ば、あ」と読み、空風火水地を象徴します。これは宇宙に遍満している万物の働きの象徴で、これを総合してひとつとしてみると大日如来の象徴となります。その下に、うちでは本尊さんである觀世音菩薩を表す梵字を書きます。さらにその下に、ご法事でご供養したい方の戒名が書かれます。つまり、広大な仏の世界の中の、観音さまのお膝もとの、あなたのご先祖様…、まるで手紙の宛書きのようですね。だからお塔婆とは、ご先祖へ宛てた手紙のようなものだ、とも言われます。
さてその下に、例えば何々居士十三回忌菩提の為、などという文字が書かれますが、「忌」の字をよくながめていると、「己の心」と読めてしまうのですね。法事というのはご先祖の菩提を祈ってご供養をする、布施行をすることが趣旨ですが、実は自分自身の心の完成のためでもあったのだ、ということではないかと、思えてならないのです。
そう言えば、お灯明の光だってお香だって、それからお花だって、仏様に献じているのに、こちらへ還って来てしまうものなんですよね。
|
|
明治寺;〒165-0025 東京都中野区沼袋2-28-20 |
|
◆5月 15日(水) 午前8時出発 日帰りバスの旅 那須雲照寺〜温泉とお膳(下記詳細) ◆5月17日(金) 午後1時より 百観音月例法要(観音経読誦と法話)
◆5月8,22日(水) 午後6時半より しずかにすわる、坐禅の会 |
| 出 発: | 午前8時 百観音明治寺 発 |
| 費 用: | 10,000円(お昼と温泉代7000円)ほか バス費用は寺から補助 |
| 申 込 み: | 5月11日までに、電話などで。申込みは先着20名様まで |
| コース予定: | 東京→那須雲照寺→温泉旅館で昼食(覚楽かくらく 栃木県黒磯市黒磯402-2 0287-62-0969 )→東京 途中で時間を見ながら、那須三十三観音のいくつかを参拝の予定 |