ひとくち伝言 令和7年7月

漢字辞典をパラパラと読んでいると、なるほどと感心することがあります。
例えば、くすと書いて「しい」。
確かに忙しい時には配慮したり、細かな変化に気付いたりといった心の余裕がありません。
なので、やるべきことやその時の出来事を「れる」時がありますね。
逆に、感じていること、に浮かんでいることに集中するのは「じる」という状態です。
仏教では過去や未来に囚われず、今この瞬間に注目しますが、その意識の集中が「念」と訳されました。
なんとぴったりな訳でしょうか。

のど真んの純粋な思いは「忠」ですが、何をしていてもから離れず、まるで刺しのようになれば「患い」です。
が離れ離れの(わる)い感情、つまり胸が張り裂けそうで、なんとかしたいと願う状態は「しみ」。
仏教における「悲」は、苦しみを取り除きたいという気持ちを表します。
心が付く漢字にはなんとなく、共感できるものが多いですね。

また、組み合わせに信念や哲学を感じるものもあります。葉をすのが「」だったり、「じる」のは葉だったり。
に立つ「」と「」の両方とも、人を助けるという意味になります。
そして、いに寄り添うのが「しさ」。そうか、物腰の柔らかさだとか親切ではなく、悲しみや苦しみを共にする心が優しさなのですね。
この構成は秀逸です。

仏教における優しさ、つまり「慈悲」を英語に翻訳すると、Compassionになります。
これはラテン語の「共に苦しむ」が語源だそうで、洋の東西を問わず、優しさとは寄り添うように苦しみを共有し、共感することのようです。
その共感は、実は自分自身に対しても必要なもの。慈悲を深める瞑想では、意外なことにまず自分に優しさを向け、それから周りへと広げていくのです。

傷ついた人に「なんでそんなことをしたんだ」とか、「それじゃ駄目だ」と詰め寄ったとて、人は立ち上がれません。
余計に傷つけるだけです。
なのに、自分が傷ついている時には「なんであんなことをしたんだ」とか「もう駄目だ」と、自分を責めてしまいがちです。
自分にも他人にも、分け隔てなく優しく接するのが慈悲の心。
家族や友人が辛い時にそっと寄り添うみたいに、自分の苦しみに対しても寄り添ってあげていいんです。
何故なら、自分にだけ厳しかったり期待しすぎるのも、結局は自分を特別扱いすること。
というものがにのしかかっています。それは、仏教的には「む」べきこと、我執なのであります。

草野榮雅 拝

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行事ご案内 

 7月6日・7日 (日・月) 午前9時 写経の会
 7月10日頃~16日頃 お盆 お棚経期間
 7月17日 (木) 午後2時 盂蘭盆大施餓鬼会
   お塔婆は前もってお電話かFAX、Eメールでお申し込みください。一基三千円です。
 7月27日 (日) 午後6時 献灯会

 8月17日 (日) 午後2時 読経と法話の会(月例法要)

    ※8月の写経の会と坐禅の会はお休みとさせていただきます

 9月7日・8日 (日・月) 午前9時 写経の会
 9月17日 (水) 午後2時 秋彼岸大施餓鬼会

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◇7月13~15日の前後はお盆の期間ですので、ご自宅のお仏壇、位牌前にてご供養いたします。毎年の供養も大切ですが、お亡くなりになってから初めてのお盆は新盆と言って、特に大事な法要とされています。
もしご自宅でお集まりになるのが難しい場合は、明治寺本堂にお越しいただいてご供養を承ります。
日程を調整いたしますので、ご希望の方はどうぞご連絡くださいませ。
日中でなくとも結構です。

旧暦でのお盆である8月をご希望の方も、どうぞご相談ください。


◇ 今年も献灯会が近づいて参りました。
ガムランと舞踊、野外映画、屋台の出店を予定しております。
お供えいただいたお灯明と護摩の炎が 世の中を少しでも明るく照らすことを祈っております。
◇ 坐禅の会のご参加は、事前にお申し込みをしていただいております。参加希望の方はメール、ライン、電話等でお知らせください。
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