ひとくち伝言 令和7年9月

とあるご法事後の席で、小学校低学年くらいのお子さんと仲良くなりました。
最初は見慣れぬお坊さんの姿に恐る恐る、という様子でしたが、やがて興味の方が強くなってきたのか、少しずつ距離を詰めてきます。
こちらも合わせて相手をしているうちに、いつしか遠慮が全く無くなりまして……。
最終的に「ハゲ、ハゲ」と、とても親密に呼んでもらえる関係になりました。
親御さんは慌ててたしなめますが、うん、まぁ坊主頭ですし、仕方がありません。
テレビかなにかで聞いた言葉を使いたがるお年頃なのでしょう。

子どもの口真似は正常な発達の段階だそうですが、なにを真似されるか分からないのが怖いところ。
子どもの方では善いも悪いもなく、身近に聞いた言葉を似ているだけなのでしょうが、なるべく悪い言葉は使って欲しくないと思うのが親心のようです。

では、なぜ多くの親が、我が子に対してそう感じているのでしょうか。
それは、悪い言葉が心を歪めたり、人を怒らせたり、悪い仲間を引き寄せたりしやしないかと心配するからでしょう。
本心でなくとも、意味を分かっていなくとも、悪い言葉は我が子を悪い未来へと導いてしまうかも知れない。
言葉には人生を左右するだけの力があると、多分、私たちは心のどこかで感じているからです。
なのに、自分は大人だからと、自身の言葉に対しては少し判断が甘いような気もしますが。

仏教の戒律のひとつ、「不悪口」は、人を傷つける言葉を使わないという戒めですが、実はこの「人」には、自分自身も含まれます。
お釈迦さまによれば「人は生まれた時に、口の中に斧が生じている」(『スッタニパータ』)ので、その斧が振るわれれば、つまり誰かに悪い言葉を使えば、まず傷つくのは自分です。
なにせ、自分の悪い言葉を一番近くで聞いているのは自分自身ですから。
自分の脳が誰よりも早く、確実に、その言葉を認識しています。
理性や分別の内側で、誰に対しての言葉かを判断するよりも前に。

そして、悪い言葉とはなにも暴言や中傷だけとは限りません。
卑下や、悲観的なこと、事実とかけ離れていることも、時に人や自分を傷つけます。
言われてもいない言葉を想像したり、人の言葉を自分の中でよりひどい言葉に置き換えてしまうこともしばしば。
そうした言葉たちに人生を左右されないためにも、なるべく善い言葉を聞かせてあげたいものですね。
子どもにも、自分自身にも。

草野榮雅 拝

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行事ご案内 

 9月7日・8日 (日・月) 午前9時 写経の会
 9月13日 (土) 午前9時 坐禅の会(要申込)
 9月17日 (水) 午後2時 秋彼岸大施餓鬼会
   お塔婆は前もってお電話かFAX、メール等でお申し込みください。一基三千円です。

 10月5日・6日 (日・月) 午前9時 写経の会
 10月11日 (土)【暫定】 午前9時 坐禅の会(要申込)
 10月17日 (金) 午後2時 読経と法話の会(月例法要)

 11月2日・3日 (日・月) 午前9時 写経の会
 11月17日 (月) 午後2時 境内石仏総供養

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◇ 7月の献灯会では、多くの方にお参りいただき、賑やかに法要を執り行うことができました。
献灯会のの収益二十万円を、子ども支援国際NGO、「セーブ・ザ・チルドレン」に寄付し、十万円を日本の貧困家庭の子どもにおやつを届ける「おてらおやつクラブ」に寄付するべく手続き中です。
皆さまのお心が大きな応援となることを願いつつ、ここにご報告させていただきます。

◇ 秋彼岸大施餓鬼会にて塔婆供養をご希望の方は、事前にお申込みくださいま せ。
お申込み料は振込か現金書留、当日持参でも結構です。

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